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ボードに乗り込む時の条件とは

今日は「乗り込み」について考えてみたいと思います。一般的に乗り込むとスピードが出ると言われていますが、特に日本の小波や厚い波で乗り込むのは非常に難しいです。

乗り込むと逆に止まってしまったり、乗り込まないままボードを出し気味にしてテイクオフのような状態でキッキングしながら走ってしまうこともあります。私もそうなりがちです。どうやって乗り込んだら良いのか、長年考えていました。

まずはテイクオフのタメが大事です。テイクオフの速い人は波の厚いうちから横にスルスルと抜けようとしがちですが、出来るだけギリギリまでトップにいて、波が掘れてくるのを待ってください。そして波の斜面が急な壁になってきたのを見計らってトップから乗り込みます。

狙いは大きく2つ、トップからボトムへの落下の高低差を使うことで乗り込みによる失速を防ぎます。もうひとつは、トップで乗り込むことによってボードから波面にしっかり体重が伝わるのでボトムからのターンの伸びが変わってきます。

日本の速いダンパーのビーチブレイクだと波に捕まりたくないのでトップからレールを入れて浅く走ってしまいがちですが、それだとボトムターンがやりづらくなります。 トップからボトムへの高低差を活かして、トップで乗り込んだ体重を、ボードのボトム面から波に伝えて、ボトム到達時からしっかりレールを入れることで、単なる横走りからボトムターンへと進化します。

このことを一言で表現すると、私は「上で待って、乗り込んで、落っことす」というのがイメージに合うと思います。私自身乗り込みが出来ていないまま慌てて横に走りがちですが、ボトムに漫然と降りてしまうとそこからスピードはつけられないので、いつもこのことを心に留めています。


海上安全指導員・NSA公認指導員
杉澤嘉洋