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波チェックと待つポジションのポイント
波乗りをする人にとって、波チェックのスキルは重要です。その日のコンディションの分析と指針がきちんとできるまで、海に入っちゃいけないくらいに大切なことです。
海についたら、まず波チェックします。最初に見るのはどの波に、どこからテイクオフして、どこまで走れるかを見ます。全てがダンパーに見える波でも相対的に波を比較して、極力長いフェイスのある所を選びます。
また、そこのラインナップの様子も一緒に観察します。どういうレベルの人がいて、どこからテイクオフしてどこまで乗ってくるか、ライトやレフトのどちらに乗ってきそうかなどです。
良いピークを見つけてもあまりに混雑していて乗りづらいと感じるようなら、2番手のピーク、3番手ピークを探します。混雑度やレベルも含めて、自分の技量に照らして快適に過ごせる場所を探すとよいでしょう。
ラインナップに入っていく場合は最初からピークに割り込まず、ショルダーの方で待っておこぼれをもらいながら、スマートにラインナップに溶け込むのが良いです。そのため、どこから沖に出ていくのかも頭を使います。上級者なら初心者ばかりの場所に入って割り込むように波を独占するのもマナー違反。初心者は空いている場所が良いです。
【高く上がるセクションをチェックする】
波チェックというとピークを気にしがちですが、あわせて波の高く上がるセクションをチェックする、とマイク・スチュワートが言っていました。つまり掘れた壁が出現するセクション、またはチューブのように巻き波になるセクションがあるか、それがどこなのか、って事を見ておきます。いくらピークでもダラダラのブレイクより、一瞬でも切り立った壁が出来る場所がスピードに乗ったターンやリップアクションが可能なハイパフォーマンスウェイブとなります。
【浅い棚の正面のランドマークに目印をつける】掘れたセクションがあるということは、その部分に砂がついているということ。つまり浅い地形ということになります。波のうねりが浅い地形にぶつかることによって波が割れることを知っておいてください。
砂がついている場所を見極めて、その場所でパフォーマンスするのが良いです。また狙った場所があれば、そこを常に使い続けるためにランドマーク、目印が必要となります。浅い地形の場所から見て岸の目標物をまず定めます。目印がなければ荷物や棒で代用しても良いです。さらに横の建物か堤防かなんかの目標物を定め、縦横に線を引いた交差ポイントのちょっと沖で待つ。その理由は、テイクオフして走り出す乗り込むタイミングで波が掘れてくればスピードに乗れるからです。
テイクオフの成否も、テイクオフの技術の他に待つ場所も多いに関係してくきます。大事なのは、岸から「どこで待って、どう乗る」という指針を先に持っておくということ。おすすめは岸で完璧な指針を作り、沖に出てからポジションを微修正して、極力ピンポイントで待ちます。
良い波は偶然や運で掴めるのではなく、岸からの観察力がカギとなります。浅い場所に目印をつけ、小波なら沖に出た後、足で海底の砂を踏んで浅いかどうか確認ができます。
浅い場所を把握する波チェックができると、コンテストで「乗れずに終わってしまった」「乗ったけど厚くて何も出来なかった」ということもなくなりますし、オープニングウェイブでのアベレージライドをかなりの確度でゲットできる強力な武器となります。
海上安全指導員・NSA公認指導員
杉澤嘉洋